自動車の相続手続きはしないと罰金がある!?

こんにちは。こうづ行政書士FP事務所 行政書士の髙津です。
故人が自動車を所有していたとき、どのように手続きをすれば良いでしょうか?
実例をもとに、以下簡単にまとめました。

目次

ご相談事例

父が亡くなりました。
父が乗っていた普通乗用車はまだ新しいので、私が相続し乗ることに決めました。
父の所有名義から私の所有名義に変更するには、どのようにしたらいいでしょうか?

ご回答のポイント

  • 運輸支局または自動車検査登録事務所に移転登録申請書を提出します。
  • 自動車税事務所等、都道府県が自動車税を扱う機関に自動車税(環境性能割・種別割)申告書(報告書)
    提出します。

ご回答

STEP

遺産分割協議書の作成

被相続人(亡父)から相続人(私)に所有名義変更を行うためには、共同相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が自動車を相続するか決め、遺産分割協議書を作成する必要があります。
なお、自動車を単独相続し、自動車の価格が100万円以下の場合は、遺産分割協議成立申立書でも可能です。

STEP

名義変更手続き

所有名義変更を行う場合には、
変更後の使用の本拠の位置を管轄する運輸支局または、自動車検査登録事務所に移転登録申請をします。

自動車の登録及び検査に関する申請書等の様式等を定める省令第1号様式の移転登録申請書用紙を運輸支局または自動車検査登録事務所で受け取り(国土交通省のHPに様式があります)、記入例に従って記入の上、指定された添付書類とともに提出します。

なお、変更後の使用の本拠の位置が被相続人と同じ運輸支局や自動車検査登録事務所の管轄内にあるときは書類上の手続きで済みますが、他管轄内のときはナンバープレートが変わるので、自動車の持込みが必要です。

STEP

提出書類等

提出書類
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本等(改製原戸籍謄本等)
  • 相続人全員の戸籍謄本等(法定相続情報一覧図の写しでも代用可)
  • 相続人全員の印鑑登録証明書(発行3ヶ月以内)
  • 遺産分割協議書
    (単独相続で、自動車の価格が100万円以下の場合は、遺産分割協議成立申立書でも可です。
    その場合、自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定証または査定価格を確認できる資料の写し等)
  • 自動車検査証(有効期間のあるもの)
  • 手数料納付書(運輸支局等の窓口で配布)
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明書)(管轄警察署に請求)※

    自動車の使用の本拠の位置が変更になり、かつ自動車保管場所証明書適用地域の場合は、自動車保管場所証明書(車庫証明書。証明の日から概ね1ヶ月以内のもの)が必要となります。
    なお、使用の本拠の位置に変更がないとして自動車保管場所証明書を省略する場合は、従前の当該使用の本拠の位置に引き続き拠点があることがわかる書面が必要です。
申請期限

所有者変更の事由があった日から15日以内
なお、この申請をしない場合、50万円以下の罰金に処すると規定されていますので、ご注意ください。

申請者

普通乗用車等を取得した相続人

申請先

自動車の使用の本拠の位置を管轄する運輸支局または、自動車検査登録事務所

申請費用

自動車検査登録印紙代500円

自動車税(環境性能割・種別割)申告書(報告書)の提出について
上記移転登録の申請をした際、自動車税についても申告または報告する必要があります。
移転登録手続と併せて、運輸支局と同敷地内にある都道府県の自動車税事務所等で行ってください。
なお、自動車税環境性能割は、相続による取得の場合は非課税です。

まとめ・所感

自動車の移転登録漏れには、罰金がありますので、ご注意ください。
提出書類は、同じ相続手続きである不動産の名義変更や預金等の解約・名義変更手続き等と被ります。
同時並行でされた方が効率的かと思いますので、繰り返しになりますが、漏れのないようお手続きください。

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