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遺産分割協議後に新たな財産が!備える方法とは?
こんにちは。こうづ行政書士FP事務所 行政書士の髙津です。
故人の財産をだれにどう分けるかを決める遺産分割協議後に、新たな財産が発見されることがあります。
この場合、その財産に対して再度遺産分割協議をせねばならないため、手間ですし、揉め事の火種になるかもしれません。
では、そうならないためにどうしておけば良いでしょうか?
ご相談の実例をもとに、以下簡単にまとめました。
ご相談事例
夫が亡くなりました。
相続人は妻の私と長男です。
遺産分割の協議をしたいのですが、夫が内緒にしていた預金があるかもしれません。
将来、これが判明したときに備え、遺産分割はどのようにしたらよいのでしょうか?
ご回答のポイント
- 後日遺産の存在が判明した場合の遺産分割の方法について合意をし、その合意内容を遺産分割協議書に明記します。
ご回答
新たな財産が発見されたときの備え
遺産分割協議の成立後に新たな財産が発見されたときに備える遺産分割の方法として、
①新たな財産につき改めて分割の協議をする
②新たな財産は特定の相続人が取得する
③新たな財産について取得の割合を定めておく
の3類型があります。
STEP2の例は①の型です。
遺産分割がきっちり法定相続分の比率で決められているような場合には、後日発見された財産につき同様な基準によって決めるのが公平です。
新たな財産がどのようなものであってもこれを特定の相続人に取得させる旨の相続人間の明白な合意のある場合には、
②型によってもよいでしょう。
遺産分割協議書の記入例
STEP1の①の記入例は以下の通りです。
『後日、上記以外の遺産が判明したときは、これにつき相続人〇〇〇〇と〇〇〇〇は、改めてその分割の協議をする。』
まとめ・所感
相続手続きの流れは、主に、相続人調査⇒相続財産調査⇒遺産分割協議⇒遺産分割協議書作成⇒遺産の名義変更や解約等、となります。
相続財産調査ですべての財産を発見できればいいのですが、時間が経ってから
把握していない金融機関から郵便物が届いたり、年末に取引報告書等が届いたりということは、よくあります。
冒頭書きました通り、再度遺産分割協議をしないといけませんので、後日発見される可能性に備えて、同協議書に盛り込んでおくことが
重要です。
いくつかパターンがありますので、お困り等ございましたら、ご相談ください。
遺産分割後に遺言書が見つかった場合は、以下コラムをご参照ください。