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<遺言書の書き方②>建物を相続させたいとき、どうやって書くべき?
こんにちは。こうづ行政書士FP事務所 行政書士の髙津です。
遺言書を書くときには、財産内容及び、だれにどう相続させるのかを特定できるように、明確に書く必要があります。
曖昧な表現で書いてしまうと、相続発生後に揉める可能性があり、遺言書を書いた意味がなくなってしまうためです。
揉めないためにはどのように遺言書で表現すべきか、今回はPart2として、建物について書きたいと思います。
土地についての書き方等は以下コラムをご参照ください。
建物を相続させるときの書き方
第〇条 遺言者は、遺言者が所有する下記の建物を、遺言者の妻A(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生)に相続させる。
記
所 在 〇〇市〇〇町〇〇丁目〇〇番地〇〇
家屋番号 〇〇番〇〇
種 類 居宅
構 造 木造スレート葺2階建
床 面 積 1階 〇〇.〇〇平方メートル
2階 〇〇.〇〇平方メートル
(附属建物の表示)
符 号 1
種 類 居宅
構 造 木造瓦葺平家建
床 面 積 〇〇.〇〇平方メートル
符 号 2
種 類 倉庫
構 造 木造木皮葺平家建
床 面 積 〇〇.〇〇平方メートル
ポイント
建物を相続させる場合
建物を相続させる場合、目的物の特定の方法は、登記事項証明書の記載に従います。
建物の場合は、所在、家屋番号、種類、構造及び床面積を記載して目的物を特定します。
附属建物がある場合は、その符号、種類、構造、床面積も記載します。
また、所在地番を表示する場合、
土地については「〇〇番」、建物については「〇〇番地」と区別して表示されているので、注意が必要です。
所在地番は、登記記録上の不動産と現地の不動産の同一性を識別し特定するために登記記録の表題部に記録される事項ですが、
不動産を最終的に特定する役目を果たす登記事項は、土地の場合は「地番」であり、建物の場合は「家屋番号」であるため、
建物の場合は「番地」と表示して言外に「所在する」という意味を含ませているものです。
なお、附属建物がある場合は(附属建物の表示)と書き、同じく登記事項証明書の記載に従います。
家屋の評価方法
家屋の価額は、原則として、1棟の家屋ごとに評価されます。
その評価額は固定資産税評価額と同じです。
評価単位について
宅地は、利用の単位となっている1区画の宅地を評価単位とするので、通常は
主である建物の敷地と附属建物の敷地を合わせた全体が1区画の宅地として評価されます。
まとめ・所感
今回は建物について、どのように遺言書に表現すべきかを書きました。
遺言書は建物に限らず、すべての財産について、後で読んだ人が見解の違いなく特定できるように書くことがとても重要です。
不動産の場合は、やはり登記簿謄本に記載されていることを、そのままきっちりと書くことがたしかな方法といえます。
その他財産についても、今後コラムで書いていきたいと思います。
自筆証書遺言や公正証書遺言についてのコラムは以下をご参照ください。